2003年 福島夏 回想録

2002年8月2日〜4日

第1日(8月2日)

☆早朝出発
今年の地圏探夏合宿はいろいろとあって、午前5時熊谷駅集合という過去からは有り得ないほどの 早朝集合となった。今年の参加者は私を含めて計20名ほど、 その中であろうことか自分は7人乗りレンタカーの運転手の大仕事をを引き受けてしまった(まだ初心者マーク炸裂中です)。
さて、荷物の積み込みなどで予想外の時間がかかったため、予定よりやや遅れて午前5時50分に車3台に分乗して出発となった。 羽生インターからは土曜でやや交通量が多かったものの、東北道を颯爽と北上し、午前7時半には上河内のサービスエリアで休憩、および車3台の待ち合わせた。 上河内から先は交通量も激減し極めて快調に走行でき、まもなく福島県へ突入した。 午前9時前には福島県の安積パーキングエリアで再度休憩。奇妙なことに、熊谷出発は予定を30分近くオーバーしていたにもかかわらず、 何故かこの時点では予定時間通りに安積パーキングに到着してしまった。一体この30分の時間差、どこから湧き出たものなのやら・・・(颯爽と走ったと言うあたりにヒントがありそうですw)
さてさて、何はともあれ今年の合宿はここからの話がちょっと複雑でした。 地圏探合宿初日の予定は終日水質調査、しかも数人のグループごとに分散して各所で調査を行うというものだったので、 いったん安積のパーキングで班(車)ごとに解散、そして夕方になって宿泊先で再集合することになったのである。
自分の運転する車はとりあえず郡山南インターで下車し、猪苗代湖畔へ向かった。自分の運転する車には猪苗代湖を調査する班と磐梯山方面を 調査する判の2班が合同で乗り合わせていたので、とりあえず午前10時に猪苗代湖畔で猪苗代湖の調査を行う 3人をおろし、自分を含めた残りの4人の班は磐梯山へと向かった。ちなみに安積以降、バラバラになった他の車2台はこの頃全く別の目的地へ 向かって走っていたはずである。これらを全部説明していると非常にややこしく、第一ここは個人のページなので、 以後は自分の班が何をしていたかだけを触れていきます(とりあえず、他の班は裏磐梯の五色沼や桧原湖方面へ散っていったハズ)。

☆磐梯山爆裂火口へ
さて、自分を始めとする磐梯山班は午前11時に裏磐梯高原へ到着し、磐梯山爆裂火口へ向かう登山口のある裏磐梯スキー場へ向かった。 ところが、ここで予定外のトラブルが発生・・・。裏磐梯スキー場へ向かう林道へ入ろうとすると、なんと目の前に立ち入り禁止ゲート が立ち塞がっていたのである。
地元の人によると、林道は工事中で車での進入はダメだけど登山なら問題無しということなので、ゲートの前に車を停めてスキー場までの 林道も徒歩でがんばることにした。
歩き始めてしばらくは傾斜も緩い砂利道で、変化の無い道が続いた。途中で、右側の斜面が盛大に崩落している場所があり、そこが問題の 工事現場のようだった。工事現場も通過し、ちょっと登り傾斜がきつくなり始めたかな?くらいに感じ始めたところで目の前の視界が開けた。 どうやら、当初車を停めるはずだった裏磐梯スキー場に到着したらしい。登山開始後約45分、2kmの道のりで思ったよりも早く到着した。 登山当日は東北地方南部に梅雨明け宣言が出されたこともあり、かなりの蒸し暑さで体力消耗も激しく、とりあえずスキー場のロッジの 屋根の下を借りて一休みした。
10分ほど休んでから、登山再開。休憩した場所で林道は終点となり、休憩地点から先はスキー場のゲレンデ内の急斜面を一気に登っていくコースで、 これまでの緩やかで楽な林道とは様子が一変した。特にゲレンデ部分の最上部はかなりの上り坂で、足場も悪い。 休憩後15分程ゲレンデを歩き続けると、眼下に桧原湖や小野川湖などが見える景色が広がった。ちょっと霞みがかかっていたものの、 写真を撮影してさらに先へ進んだ。この時点で最初の目的地である銅沼(「あかぬま」と読みます)まで0.4kmで、あともう少し・・・。
銅沼までの最後の0.4kmはこれまでの開けたゲレンデとは違い、鬱蒼とした森林の中を潜り抜ける林間コースに変わった。 しかし、これまでのような急斜面ではなく、地形図を見るとどうやら既に爆裂火口内の一部分に入り始めているようであった。

☆磐梯山満喫
銅沼まで0.4kmまでの標識を通り過ぎてからおよそ10ほど樹海の中を突き進んでいくと、突然樹木が無くなり目の前の視界が開けた。 登山道の下のほうには湖があり、湖の周辺に転がっている石は錆びたような赤茶色になっている。これが目的地の銅沼だった。 そして、銅沼の向こうには断崖絶壁とよぶにふさわしい磐梯山の火口壁が聳え、大迫力の景色が広がっていた・・・。
そして今回、銅沼へやって来たのはタダの観光目的ではなく、銅沼の水を採取してPHを計測するというサークル全体の目的があったので、 ノルマを果たすべく銅沼の水をペットボトルに詰めて持ち帰った。しかし、石の表面が真っ赤になっていることからもこの沼が強い酸性 なのは素人目にも分かる。そこで、自分はあろうとこか、銅沼の水を味見してみた。・・・、酸っぱい!
銅沼に到着した頃には時間もお昼を過ぎ、景色も時間もちょうど良いので銅沼の湖畔で昼食をとることにした。 昼食後はもうすこし先へ行って火口壁の登り口あたりまで行ってみるか、このまま引き返すか少々迷ったが、 班のメンバーと話し合った結果、さきほどのスキー場ゲレンデの最上部まで一旦引き返し、そこから 噴火口の中心部方面に伸びる別の登山道へ時間の許す限り入り込んでみようかと言うことになった。
ゲレンデの最上部付近にある登山道分岐点から別の登山道に入り込むと、そこはまた鬱蒼とした樹海の中で、ぬかるみも多く足場も かなり悪かった。それでも黙々と登山道を進んでいくと、樹海の中に突如先ほどの銅沼にも増して赤茶色の強い池が現われた。 いかにも活火山を感じさせる光景で、まるで血の池地獄のようなのでこの池に勝手に「血の池」と命名した(笑)
仮称血の池から約10分ほどで、小高い瓦礫の丘のような場所へ出て一気に見晴らしが良くなった。その瓦礫の山のような場所が 磐梯山爆裂火口のほぼ中心部にあたる場所で、周囲の見晴らしの良さと迫るような火口壁の大迫力は銅沼よりもさらに凄まじいものだった。 しばらく休憩を兼ねて景色を楽しんだ後はいよいよ下山開始。途中、先ほどの「仮称血の池」で参考までに池の水を採取して そのあとは元来た道を一気に下り、下山開始から約1時間後の午後2時半に車を停めた登山口に無事帰還した。
銅沼と磐梯山(左) 爆裂火口中央部から見た磐梯山火口壁(右)

☆裏磐梯ドライブ♪・・・
さてまあ、2時半に車に戻ったのはいいのだが、猪苗代湖の調査班を猪苗代湖近くまで迎えに行く約束の午後5時までにはまだかなり 時間がある・・・。さてどうしよう・・・。と迷った結果、裏磐梯を程よく遠回りしながらゆっくり猪苗代湖へ向かうことにした。
まずは喉が渇いたので道の駅に寄ってからアイスやら麦茶やらを購入。たっぷり休憩後は、あろうことか初心者マークバリバリで 、急カーブの王国、裏磐梯ゴールドライン有料道路へと突入した!カーブを右に左に曲がり、峠を越えると眼下に猪苗代湖を望む 大パノラマが広がった。なかなか快適なドライブになった。
そうこうしているうちに約束の時間も近づいたので、猪苗代湖の北岸へ向かった。丁度その頃、猪苗代湖調査班から電話が入り、 猪苗代湖北側の長瀬川の橋まで迎えにきてほしいとのことだ(ということは、彼らは車を降りた場所から25Km近くを歩き通した ことになる・・・驚)。
午後5時前、長瀬川で疲れ果てた猪苗代湖調査班を車に乗せ、一途宿を目指した。そして午後6時前、今夜の宿泊地ペンション「どんぐり」に 到着した。ペンションは裏磐梯の曽原湖近くの静かなペンション街にあって、とても雰囲気の良い場所だった。
本日の全走行距離334kmは自分が免許を取って以来、史上2番目の走行距離。流石に疲れた・・・(遠回りしたので自業自得かな??)。

☆報告会&天体観測
宿に着くとすぐに食事になった。夕食はペンション特製の豪華料理で、存分に味わった。ふぅ〜、疲れた体には最高の夕食・・・。
食事後は合宿恒例の全体ミーティングとなって、各班ごとに今日一日の報告会が行われた。 同時に、各班とも持ち帰ってきた各所の川や湖の水の水質を計器で計り、検討会も行った。ちなみに、わが班が持ち帰った 銅沼のPHは3.1、仮称血の池のPHはなんと2.9で極めて強い酸性度を示した。レモン水並じゃなかいか!?いやいや〜恐るべし・・・。
そして、どの班も主たる報告は水質調査の結果だが、 おまけとして温泉を楽しんだ班、徹底的に歩き通した班、博物館見学をした班、そして我々のように裏磐梯をドライブした班、 いろいろな班があった。水質調査の結果についても1時間近く議論が続いたが、その内容についてはこの場では割愛させて頂きたい(汗)。
そして報告会の後は天体観測会。ペンションにはオーナーさんの趣味で26cm口径反射式望遠鏡(+ドーム付き)が備え付けられていて、 その望遠鏡でM13星団や大接近中の火星を見せて頂いた。しかし夏の夜空は気まぐれで、観測開始から30分ほどで空にモヤがかかり始め、 観測会は残念ながら続行不可能となってしまった。でも、大接近中の火星は見られたし(しかも、極冠と呼ばれる火星の極にあたる部分) はハッキリと観ることが出来たし満足×1.5くらい(笑)。こうして地圏探合宿1日目の夜は終わっていった。




第2日(8月3日)

☆磐越道で東を目指せ
地圏探合宿2日目の予定は鍾乳洞見学。今回の合宿は去年までと違い、1泊目と2泊目で宿泊地が別である。今夜の宿は太平洋岸にある いわき市のユースホステルなので、朝から磐越道で東を目指すことになっていた(去年までは連泊で合宿をやっていたので2日目は特に 大移動を行わなかった)。
朝食を食べ終え、宿の前で全員で記念写真を撮影後、さっそく阿武隈高地にある鍾乳洞へ向けて出発となった。猪苗代磐梯高原インター からは磐越道へ乗り、鍾乳洞を目指し東へ東へ車を走らせた。郡山JCTを過ぎると、磐越道は高速道路とは名ばかりの対面通行となり、おちおちスピードを 出すこともできない・・・、安全運転で先を目指す。途中、阿武隈高原SAで休憩するが、皆様旅の疲れも出てきたのか予定時間をオーバーしての 休憩となった。
30分以上は休んだだろうか、ようやく重い腰を上げてSAを出発した。出発後、目的地の鍾乳洞まではもうそう遠くは無かった。 SAから約10分ほどで小野ICに到着し高速道路を下車。そこからさらに約30分くらいで入水鍾乳洞に到着となった。 実は、阿武隈高原には2つの鍾乳洞がある。1つは超有名どころの「あぶくま洞」、もう一つは探検洞として鍾乳洞マニアの中で 地味な人気を誇る「入水鍾乳洞」。今回の合宿では敢えて入水鍾乳洞を見学してみようという計画になっていたのだが、 入口の案内に聞いてみると入水鍾乳洞は「全身びしょ濡れを覚悟する必要あり」とのことで、話し合いの結果地圏探部員全員を連れて入るのは ほぼ不可能ということになった。
そこで、それでも入水鍾乳洞に入るという勇気ある部員数名は入水鍾乳洞へ入ってもらい、残りの部員はあぶくま洞へ連れて行くこと になった。とりあえず、全員が入水鍾乳洞前の食堂で昼食を食べて、その後一旦解散。それぞれ見学終了後にあぶくま洞の駐車場で 落ち合うことにして、自分はあぶくま洞行きの部員を連れて車で15分程のあぶくま洞へ移動した。
ところが、そのあぶくま洞へ向か道路がなかなかスリルのある道・・・。いや、スリルなどと言っている場合ではない。 かなりの林道のような狭道で、傾斜も急。自分が運転していた車は2400CCの7人乗りだった為にそれ程難無く斜面を登れたが、 もうもう一台のレンタカーは2000CCの8人乗りで、急坂を登るのに非常に苦労したとか・・・。

☆あぶくま洞見学
林道を潜りぬけ、午後2時に無事にあぶくま洞に到着。夏休みの日曜ともあって予想通りの混雑で巨大な駐車場も満車に近かった。 入洞券を購入し、洞内に入るがこれがまた物凄い行列・・・。実は、自分は3月の自転車旅行の際にもあぶくま洞を訪れたわけだが、 その時の閑散ぶりとは全く違うあぶくま洞の姿がそこにはあった。一応、写真撮影のためにと三脚を持ち込んだものの、到底使用不可能。 普通に写真撮影をするのすら難しいほどの混み様だった。
途中で鍾乳洞は一般コースと探検コースの二股に分かれるのだが、殆どの人は探検コースへ進む。探検コースは天井が非常に低い 場所も随所に出てくるのでここでまた大渋滞。わずか200mの探検コースを通過するのに30分を要した・・・。 鍾乳洞はやはり空いている時期が良いと改めて実感した(T_T)
探検コースを潜り抜けると巨大空間「滝根御殿」に到着。ここでは多少混雑していても三脚使い放題。思わず時間を忘れて 写真撮影に没頭してしまった。フィルム1本分くらい使い切ってしまっただろうか・・・。鍾乳洞から出てみると 結局4時近かった。他の部員たちよりも出てくるのが30分以上遅かったらしい。いやいや、ご迷惑おかけしましたm(__)m
といっても、この頃入水鍾乳洞組はまだ到着しておらず、結果的には丁度良い時間潰しになっていたわけだが。
やがて自分があぶくま洞を出てから5分後くらいに入水鍾乳洞組があぶくま洞に到着した。話しを聞くと、やはり全身ずぶ濡れだった とか・・・。しかし、隠れ鍾乳洞マニアの自分としていずれ入水鍾乳洞に挑戦してみたい、と思った。 そして、全員揃ったところで、あぶくま洞の駐車場の後ろ側に聳える石灰岩の壁をバックに記念撮影をして、いわきの宿へ向けて出発した。
あぶくま洞最大の見所滝根御殿(左)と巨大な石筍「樹氷」(右)

☆宿へ滑り込み・・・
あぶくま洞を出発したのは午後4時半。いわきのユースホステルには午後6時までに到着せねばならず、気づいてみれば少し急ぎ足に ならえばならない時間になっていた。小野ICから再び磐越道に乗り、休憩無しでいわき四倉ICで下車。そして、四倉駅前で 鍾乳洞を見学せずに明日の化石採取場所の下見へ向かった3名と待ち合わせを行い、いわきのユースホステルへ向かった。
時間は既に6時寸前。ところがここで自分は大失敗をすることになる。今回の合宿のうち、団体行動を行う部分では全て 自分が先頭になり残りの2台を先導(道案内)する形になっていたわけであるが、あろうことかそんな道案内責任者同然の自分が いわきユースホステルを見過ごし、道に迷ってしまったのである(汗×100
地図で確認してみるといつの間にかユースホステルを通過して5kmくらい先へ行ってしまっている。ウエ〜ン!ゴメンナサイ!! ということで慌てて道を引き返し、ユースホステルを捜しながら道を進んでいくと、ようやく鬱蒼と茂る防風林に隠れて非常に 目立たないユースを発見!(大夫言い訳がましいです)。規定より20分遅れの滑り込みとなったのである。

☆戦い
宿に到着すると、既に夕食が用意されていたのですぐに夕食を食べた。腹を満たし、寝室へ入ったがここからが長き戦いの始まりだった。 何との戦いって?まぁゆっくり話を聞いてくれや。
今夜のユースホステル、実は2食付きでも宿泊料3000円という超格安だったのである。ユースといえば、もともと安いのが常識であるが、 そんなユースの中でもいわきのユースは際立って超格安(フツーのユースなら1泊2食付き5000円が相場)。 これに喜び、我が地圏探もこの宿を選んだわけであるが、我々はその安さなりの仕打ちを受ける結果となったのである。
部屋に入り電気を付けて約15分。そこには驚きの光景が広がった。部屋の灯りを目指し、どこからか虫の大群が舞い込んできたのである。 その数総勢数百匹。蚊・蛾・カナブン・ハエ、そしてついにはクワガタまで!?それは想像を絶する光景であった。 すぐさま自分はフロントに置いてあるキンチョールを拝借し、部屋でキンチョールをぶちまけた。そしてその後がまた悲惨で、 降るわ降るわの虫の雨。足の踏み場もありゃしない・・・。恐ろしい虫の山を箒と塵取りで掃除し、何とか虫との戦いを終えたが、 部屋の灯りをつけておくと再度虫の大群を招きかねないとして、部屋の灯りは消すことに決められ、まるで戦時中の空襲警戒でも するかのような光景となってしまった。
結局、部屋に居るくらいなら・・・、ということで食堂にある卓球台で卓球大会を開いたり、深夜は屋上で星を見ながら話をしたりしつつ、 部屋へ帰って寝たのは午前3時過ぎのことであった。今となっては、これも良い思いでである・・・。




第3日(8月4日)

☆化石採取
合宿採取日の活動は化石採取。今日は、昨日の化石採取下見班に道案内&先導をしてもらうことになった。 途中のコンビニで昼食を買い、まずは実際に化石採取をする前に化石下見班にある場所へ案内された。その場所とは、以前鉄腕ダッシュ という番組で化石採取の企画が行われた場所。なるほど案内されると、かつてテレビで見たような光景。 今回、その場所で化石採取を行っても良いのだが、露頭が小さすぎて部員全員で化石採取を行うと窮屈だということで、別の露頭へ 移動することになった。
しかし、別の露頭へ向かうと移動を開始した直後からどうも様子が変だった。下見班の案内に従って後を着いて行けども、 どう考えても迷っているとしか思えない動きを繰り返す・・・。とうとう、凸凹だらけのオフロードにまで迷い込んでしまった ところで車はストップ。下見班に事情を聞きに行くと、昨日見つけた露頭とは別の場所を見てから行こうとしてこうなったとのこと・・・。 いや・・・、もう時間も押しているので、昨日見つけた場所へ行ったほうが良いということになり、ようやく10時半頃予定の場所へ到着した。
それぞれハンマーとタガネを持ち、案内に従って露頭へ向かい、川を渡らないと露頭へは到着できないということなので川に入る前に 靴をぬいで裸足になった。浅い川を渡りきると、目の前には長い露頭(地層)が広がっていた。地層はあちこちに断層も確認できる。
早速、一斉に化石採取を開始した。しかし、地層は綺麗だが肝心の化石はさっぱり出ない・・・。 結局お昼頃まで化石採取を続けたが、二枚貝などの化石が多少産出したに留まった。最後に、このままでは申し訳ないと下見班が 近くの工事現場に案内してくれた。工事現場には石が積まれていて、その石の中にはなんと大量の化石が! 数多い化石の中にはアンモナイトの欠片も入っていて、この石をハンマーで砕き、1年生を中心に持ち帰ってもらうことにした。 しかし、この石の塊が異常なほど硬くて(学術的にはノジュールという石)大きな3ポンドハンマーで思い切り叩いてもなかなか 石は割れてくれない。結局30分近く石と格闘して、最低限の収穫は得られたので化石採取を終了した。
鉄腕ダッシュの化石採取現場と思われる場所(左)と今回化石採取を行った露頭(右)

☆帰路
化石採取を終了したのは午後1時。またしても予定時間を1時間オーバーしている・・・。帰りがけに、アンモナイトセンターに立ち寄り 付近の露頭の様子を観察した。アンモナイトセンター自体は月曜休館なので中へは入れず、外の露頭の様子だけを観察した。 開館日にはその露頭で化石発掘体験を行うとのことだ。
アンモナイトセンター見学後は高速道路の入口寸前のコンビニで軽く休憩をとり、いわき四倉ICから常磐高速へ入った。30分くらい 走ってから中郷SAに寄って遅い昼食。もう午後3時近かった。
昼食後はまた1時間走り谷田部東PAで休憩した。 そしてPAからすぐの谷田部ICで下車しあとは一般道を淡々と走り続けた。道の駅で一旦休憩、この頃には日が暮れかけていた。 午後7時前には埼玉県の入口である幸手市に到着し、ここで埼玉県東部の地圏探部員2名は解散となった。
そして、幸手からさらに1時間半走り、午後8時半頃よ〜やく長旅は終わりを告げた・・・。熊谷駅前のトヨタレンタカーに レンタカーを返却し、地圏探合宿解散となった(実のところ、予定より2時間遅れの解散)。
全行程800km、免許取得後最大の旅行だった。
運転中はあまり疲れを感じなかったが、帰宅すると一気に疲れが出た・・・。

[完]


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